《MUMEI》
安心
わたしがりゅうのことを好きだと気が付いたころ

みゆうが今度の日曜、遊ぶときに告白するといっていた。胸が痛かった

張り裂けそうなぐらい痛かった・・・


不安だった・・・

振られるのか・・・

いいよ、って言ってもらうのか・・・

気が気じゃなかった。

でも、いきなり安心が訪れた。


「わたしりゅうのことあきらめる」

・・・!!!

「え、どうしたの?!」

「一緒に遊びに行くんじゃないの?」

「断られたんだ・・・」

「なんで?」

「ばれちゃってたんだ、わたしがりゅうのこと好きだって。りゅう自身に・・・」

「どうして?」

「なんかなつちゃんがりゅうにいったんだって、みゆうがりゅうのこと好きらしいよって」

悲しそうな素振りも見せず淡々と話したわたしはその姿を見て

((みゆうは恋に恋している、りゅうのことが好きだったのではなく、恋が好きなんだ))そう思った。

そして安心した・・・安心してしまった。

最悪な友達だ・・・わたしは・・・

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