《MUMEI》 階段「いーのっ!返してっ!」 「なんだよー、怒ったの?だってそういう華奢なの好きじゃないじゃん」 「ふーんだ」 ――これ芹奈の趣味と違がくね? ――そういう華奢なの好きじゃないじゃん。 二人の後ろを歩きながら、侑はそろりと口元をおおった。 「お〜い、そろそろ侑くん通るよー」 「あー、そうだったー」 芹奈たちはいつもみたいに侑が6組の前を通るのを見送った。 「今日も侑くんかっこよかったねー」 芹奈たちが盛り上がっていると授業開始のチャイムがなった。 4時間目は体育だ。ジャージに着替え、はりきって グループのメンバーとグラウンドへ向かう。 でも芹奈は少しはりきりすぎたらしく階段で足を滑らせて 階段からころがり落ちてしまった。 それはとっても一瞬の出来事だった。 あっ、と言う間もなく階段から落ちてしまっていた。 芹奈は翼や愛李の肩をかりて保健室へ行った… 前へ |次へ |
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