《MUMEI》
邪魔
『男子が自分以外の女子好きになるの、桜子は気に入らないんだよ
だから、気があるそぶり見せるんじゃん』


『ひどいよねー、桜子といたら男子と喋れるから
同じグループに入れてやったのにさっ』


『桜子に好きな人ができたら、邪魔しちゃおーよ』

『うちらも邪魔されたんだからいーよね』

それ以上桜子は聞いていられなくなって

足音をたてないようにしながら教室の前から離れた。


中で喋っていた子たちはみんな、ふだん仲良くしている子たち。

友達だと思っている子たちだった。

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