《MUMEI》 釣り鐘のような双乳もあらわに、両手を上に伸ばした女体が、エロティックに腰をうねらせている。 それは殺戮に酔いしれる歓喜の踊りだ。 人間の髑髏(どくろ)をつなげた首かざりが、裸の胸の上で揺れていた。腰には戦利品の、切断された人間の手足の束をまとっている。 「ああ!カーリーの姉さん、相変わらずあの腰の動きがタマンネーー!」 アスラが股間を押さえて叫んだ。 巨人をバラバラにした五つの光の筋は、カーリーが頭上に伸ばした指先にするすると戻り、猛禽のクチバシのような爪となった。 「あ・・・・あれが、カーリー・・・・!」 白虎と朱雀が呻く。 高天原大戦で残虐な死の女神として、味方からでさえ恐れられるカーリーは、頭上の両手を下へ下ろしていくと、全身に浴びた血をまるで塗りたくるように広げ、エクスタシーの喘ぎを漏らした。 「ちょっとアスラ!自己紹介する前に勝手に人の名前バラさないでくれる?!」 「こりゃ絶望的だ!よりによって最強レベルの 天津神どもに囲まれちまうとは!!」 近くの丘の上から見下ろす天狗丸も、思わず呻いた。 前へ |次へ |
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