《MUMEI》
うぬぼれる
そばにいてくれるのが嬉しかった。




―――って、あれ?


もしかして
だからここにいてくれてる……?


誰かここにいてくれたらいいのにって思っていた。

侑はそれを察して、だから――――?


なんてねっ、と芹奈は面映ゆくなりながら打ち消した。

いかんいかん、うぬぼれてしまうとこだった。


そんなわけないから

侑くん、ただちょっと道草してるだけだから。

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