《MUMEI》 距離〜香奈視点〜 私は、優斗の方へ向かって 走って行った。 「やっほ〜♪ どこか行ってたの?」 私は、呼吸を整えながら 優斗に尋ねる。 そして 休みの日に優斗に 会えたことで 少しはしゃいでいた。 「翔と買い物に行ってきた帰りだよ。 香奈は、どこ行ってたの?」っと優斗。 何か元気ない・・・? 何かあったのかなぁ?? 私は「麻子と遊びに行ってたの♪ 実穂も誘ったんだけど 彼氏と約束あるからって・・・。 ねぇねぇ、これ今日買ったんだけど見て見て 可愛いでしょ♪」っと言って うさぎのぬいぐるみを 取り出した。 優斗は、上の空で 私の話を聞いていなかったようだ。 「優斗・・・?」 やっぱり、優斗今日元気ないなぁ・・・。 何かあったのかなぁ? 「優斗??どうしたの? ぼーっとして!」っと大きな声で尋ねた。 すると優斗は 「あぁ・・・。ごめん。」っと言って寂しそうな笑顔を浮かべた。 「何かあったの?」っと尋ねても 優斗は「何でもないよ。」っと言って 私と優斗の間に壁を作った。 私は、その距離をとても もどかしく思った。 ねぇ、何で教えてくれないの? 私、優斗のこともっと知りたいよ・・・ 私も優斗の世界に入れてよ!! ねぇ、目の前にいる私のこと もっと気にしてよ・・・。 優斗と話していると どんどんと 切ない気持ちが 積もっていって・・・ 私は、自分の気持ちを 伝えてしまっていた。 優斗は、ポカーンとした顔で 私の方を見ている。 しばらくして私は 優斗の好きな子について知ることになる・・・。 ねぇ、どうして私じゃ駄目なの・・・。 優斗も、あの人と一緒なんだね・・・・・。 あの頃の思いが 蘇ってくる・・・。 深くて暗い、あの気持ちが・・・。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |