|
《MUMEI》 (ちょっとブレイクタイム)ペルセウス流星「あーっ、見えた!」 「えーっ?どこ?どっち!?」 と言ってるうちにもう消えてしまっている。 ずっと空を見つめてる間はなかなか流れて来ないものだ。 毎年8月12〜13日にピークをむかえるのは “ペルセウス流星群” 『ペルセウス座に輻射点(ここを中心に四方八方に流星が飛ぶ)があるため、こう呼ばれています。 天の川が確認できる環境で、月明かりが無い条件(毎年条件がかわります)で、ピーク時には、1時間当たり50〜100個ぐらいの頻度で流れます。』(岸☆氏の説明文から引用) ここは都会ではないけれど、周辺の国道の街灯や港湾やかなり遠くの海浜工業地帯の明かりなどでそうは暗くならない。 地元の海水浴場に面した練習合宿用のペンションの二階のテラスにいる。 夜だというのにうだるような暑さ。さざ波の音だけが海のそばに来ていると実感させる。 BGMは海の音…。 ペンションの部屋の電気はすべて消してあるので、皆でいるデッキは真っ暗。誰がどこにいるかなんてわからない。 声だけが聞こえる。というか、結構みんな元気がいいから、話し声だけがけたたましくも聞こえる。 それに負けないくらいしゃべる。 「私、こっちの左上の方見てるから」 「じゃあ、俺は右上の方」 「あたしは、真ん中から下の方」 一人が言い始めると次から次へと素早いリアクション。 と言ってるうちにまた誰かが 「あ!見えた!」 「願い事、何しよう」 「でも、消える前に三回言わないとかなえられないんだよね」 「じゃあ、短いのをずっと言ってたほうがいいじゃん」 「そしたら決まってるじゃん。金、金、金、……」 「ずーっとかよ!?」 一斉に笑い出す。 「もう、これで10個め☆」 「皆の合わせたら20個ぐらいになるよ」 「この空の星、全部が流れ星になったら数えきれないよ!」 「流れてくる時に音が鳴ったらいいのに…」 ありえないこと、思わず口走った。 そしたら… 「どんな音ー?」 「キラリン♪とか」 「ヒュルルーとかあ?」 皆一斉に言い始めた。 …少しうれしかった。 私のつぶやきを聞いててくれたこと。 思い出の数 共に奏でた音の数 競い合うように数え始めたら終わりを知らない 空の星すべてが流れ星になったらどうなるんだろう 明日から無限に広がる音を作り出す 今夜は合宿最後の夜 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |