《MUMEI》
瞳の先には
私はケントが好き。

すごく好き。

この世のだれよりもケントのことが好き。

私の好きは誰にも負けないくらい自信があるのに

ケントはこれっぽちも私のことなんて見てくれやしない。


私と話してる時でも、話していない時でも

ケントはほかの子を見ている。

こんな可愛い私が見てあげてるって言うのに……

ケントの瞳の先には

長くてストレートの黒い髪色をして制服を規則通り

きっちりと着ていてこの学校で、とても浮いている生徒。

あの子の笑顔は見たことがないくらいいつも無表情。

――私とは真逆の女の子。

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