《MUMEI》
関係
――肩の温もりが消えると激しくもの足りなくなった。
玄関の扉が閉まった瞬間、俺から隆志に抱きついていた。
――そして、夢中で唇を重ね、お互いを奪い合い……
気が付けばもつれ込む様にベッドに行き、
お互いに乱暴に服を脱ぎ…
性急に肌を、重ねた。
半日前まで直哉に抱かれていたこの躰…。
男を知っている、抱かれ慣れた俺の躰…。
「あっ、アン…、…
ハァぁ、ぁっ…」
どんな愛撫にも答えてしまういやらしい躰。
――男が欲しくて、自然に腰に脚を絡めてしまう。
「裕斗、ゆうと…、
好きだ、好きだ…」
隆志は俺と繋がりながら、想いのたけを腰にぶつけてくる。
「あっ、あっ、あっ、あっ…隆志……」
――気が付けば、俺は隆志の腕の中で…
眠っていた。
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