《MUMEI》

逃れられないような事さえもどうしても出来ないままの期間だった。最低限以下でいいと決めた死人が最低限のまま何もないままでいいから最低限の人生を確かに始めるはずのあの年だった。最低限さえできなくなってなぜなら命を直ちに終えなければならないから。しなければならない事もしていてはならない事で。耐えていなければならないならそこから離れていられる事などなくて。存在があってはならないならたった今消えなくてはならなくて。人生を存在させてはいなかったから人型さえないすでに形も色もないすぐにでもそのまま消えてしまうのに何の障害もない紙切れ以下の生命だった。吐くモノもないのに吐き続けて吐くコトのできない死への唯一のものだけが欠けたままそれでも向かうしかない意志で。当たりまえの事すらできなくなってせっかく授けてもらう時をやむを得なくそんなふうにしか。それにその時だけでいいのにその時間だけを潰されてしまう事が重なる。でもこれを伝えてはならないけど存在している以上しなければならない事にしか宛てがえないとしても普段それすらどうしてもできなくなっている現在はそんな使い方苦しいくらいにしたくなどない事であっても人間としてはそれですらぎりぎり擦り抜けている。死んだまま生きる方法はこれまでではなくこれからの一生に必要だった。もちろん人生を生きていく事前提ならば。生きれないことをすでに受け入れていたのに正当な死をけがされることだけをずっと死んできた身体が受けつけなかった。本当に仕方なく自身のしなければならない事だからそれをしながら今は自由でいる。本当に安心できる時を人に与えられるのは正しいとは思わないけど決してそれは可能な偶然以外であってはならないけどそれでも彼女の人生には現実なのだろう。今はその日を眠らせる事ばかりでせいいっぱい。彼女なら言うはずな言葉は今出てこない。もうずっとその圧力だけ感じさせ続けてきたはずなのに。あまりにも本来でないものに圧迫されてしまったんだろう。魂もないそのままでしか今はない。でも必ず示すべきものは再び取り戻す。そしてもう彼からいなくなったりはしない。いかに存在しないでそうできるかと思おうとするのに全くそうしようと向かうなどできないでいるのが意思ではないのに逆らいも従いもできない現在の自分。本当にもう今はこれ以上ここにいてはいけない。離れなければ。丸1時間をとっくに超えた。1915

ほんの1時間でも安全の為に休まればできなければ無理はできなくても無事であるよう代わりに番をする。0940

やっと腰をおろせた。今日の彼はよく眠れるだろう。彼には彼本来彼自身のためにゆったりと使える時が要る。今日は彼女が代わりを務めるから。ゆっくりと完全な自由を。0007

2054鼻がこんなんなっちゃった。
1834昼も結局踏みとどめた。
今だけじゃなくてずっと回り続けてるたくさんの事。
総合しようとしたくなくてきた。全部が宙に浮いて漂ってる。
だけど片っ端から届けることを避けてる。たとえ前向きなことであっても。
統合と分断と両方でなきゃおそらく危険なんだ。いつもいつも2つ以上同時。まるで領域が不明瞭に見えても全体像は結んでないままでもなぜだかズシンと供えてる気がする。
1220朝踏みとどまった。
0843どうしよう。たぶん2時間ともたなかった。

殺されるままに自分を殴ったら骨まで届いたんだろうか。粉々に割れ落ちて元とは違う形に腫れ上がってしまった。あざよりも右を失えば機能を失くす。あといくつ繰り返されていくつの痕を刻むのか。触れられないほど目を向けられないほど。人には剥奪してはならない人たる不可侵の場所がある。無くしたままに生きていてはならない。2140

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