《MUMEI》 2雛が白い顔をしながら、軽く依琉を睨み付ける。 「とんでもない。謙遜だよ」 「依琉先輩が言うと、どーしても嫌味にしか聞こえないのが不思議ですよね」 「九曜くんまで…」 「まっ、そんなことより、部長はまだかしらね? 講堂の封印は、他の封印よりも安全だと思ったんだけど」 「えっ? そうなんですか?」 九曜がぎょっとして、神無月に向き直った。 「うん。講堂の封印は大人しいんだって、前部長が言ってたの。でも時間はかかるんだって」 「ああ、ボクも聞いたな。危険は無いけど、ちょっとめんどくさいって」 「でも危険よりはマシじゃないですか! 良いなぁ、部長」 前へ |次へ |
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