《MUMEI》 「味見しない?」と麗菜が言ってきた。 「お、しようか、味見。」 「うん★、毒をふりかける前にね♪」 「んじゃー、いただきます。」 「いただきまーす♪」 パクパク 「う〜ん、美味しぃ!、流石、私★」 「…『流石、私★』って…」 「いいじゃん!、だって誰も褒めてくれないんだもん…。」 「僕が褒めてやるよ。」 「ありがと♪」 そういうと、僕は麗菜の頭を撫でた。 「撫でられたの、何年ぶりだろー…。」 「親に撫でられたりしないのか?」 「しないよ、そんなの!」 「僕は散々撫でてもらったよ。」 「そーなの。撫でてもらうってどんな感じ?」 「今僕が麗菜のこと撫でただろ?、その時の感じだ。」 「う〜ん…、よく分かんないや。」 「ハンバーグ美味いな!、こんなの勇樹に食べさせるなんて、もったいない。」 「そんなこと無いよっ!」 プルルルル… 麗菜のケータイが鳴った。 「あ、メールだ。」 「誰からだ?」 「勇樹君。」 「なんて書いてあるんだ?」 「えっとねー『今、暇? 暇だったら、俺ん家来ない!?』だって。行くわけないじゃん♪気持ち悪ーい★」 「これは絶対に行かないほうがいいな。勇樹に何されるか分かんないしな。」 「勇樹君って変態なの?」 「さぁ?、知らないってか勇樹なんてどうでもいい。死んでしまえばいいんだよ、あんな奴。」 「フフッ。そーだね♪、早く殺したいね!」 「そうだな。」 「あ、返信しないと。」 … …… ……… 「良し、打てた★、これでいいよね?」 見せられた内容は、こうだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今、暇じゃないな〜。 私、男の子の家行かないって決めてるの! だから、勇樹君の家にも行かない! ゴメンネ…(>Д<`) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「いい内容だな!」 「でしょ?」 「早く送信しろよ。」 「んじゃ、送信★」 麗菜は送信するボタンを押した。 前へ |次へ |
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