《MUMEI》

榊は苦笑し、扉を開け、中へと入る。

木製の螺旋階段が眼に映る。

外の薄い光が、階段をわずかながらに照らし出している。

榊は階段を上り始めた。

ギシギシ…

上るたびに、木の音が鳴る。

…まるで封印を拒んでいるかのように。

そして階段を上ると、一つの鉄製の扉の前に出る。

榊は再び鍵を取り出す。今度は銀の鍵だ。

同じように鍵穴に差し込み、扉を開けた。

ビュオッ…!

生温い風が、体を包み込んだ。

「…そんなに拒絶しても、もう遅いよ。封印はもうすぐ終わる」

誰に言うまでも無く、榊は呟いた。

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