《MUMEI》

榊はゆっくりと眼を開けた。

「んんっ…」

光が弱まり、恐る恐る眼を開ける。

鐘の音も、すでに鳴り止んでいた。

榊の眼に映ったのは、眩い朝日だった。

「ふぅ…。何とか無事に、今年も終わったな」

疲れた笑みを浮かべ、榊は手摺まで歩いて行った。

見下ろせば、四人の部印達が校庭で合流しているのが見えた。

「…さて、部長として、締め括ろうか」

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