《MUMEI》 先生にみんなの教科書を届けに行く途中 ノートがあまりにも多すぎて 腕からみんなのノートを落っことしてしまった。 急いで教科書を拾っていると 向こうから一人の女の子が歩いてくるのがわかった。 通り過ぎるよねと思いながら 女の子には気もかけずに教科書を拾っていると その女の子は美海の前に座り込んで 教科書を一緒に拾ってくれた。 こんなことをされたのは始めてだ。 「大丈夫?」 う、うわぁ…… すっごいキレイ。 軽くウェイブした髪に白い肌。 その肌にほんのりとピンクに染まった頬。 ……お人形さんみたい 「あの…えっと…」 「あぁ、私は愛川 桜子」 「あっ、私は……」 美海も自分の名前を名乗ろうと思ったとき 「黒崎 美海ちゃんでしょ?」 と名前を言われた。 こんな可愛い仔が私の名前なんかを知っていてくれるなんて…… つい嬉しくて無意識に美海は桜子のことを じっ、と見つめてしまっていた…… 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |