《MUMEI》

体のあちこちで肉が小さく弾けると、血を吹き出させ、筋のように全身を伝い落ちていった。
すでに顔面にもくまどりのように、血の紋様が全面に走っている。
まるで戦いの化粧を施したインディアンの戦士のように・・・・。
そのスサノオの下がっていた両腕がゆっくり上がっていくと、顔面の前でXの字にクロスする。
そのままスサノオの体が、雷撃の雨を浴びながら上昇していく。
黄金色に淡く光り始めた両掌(りょうてのひら)が、上昇していくのと
比例するように徐々に輝度を強めていった。
その黄金の光。それはまさしく、全てを切り裂く「裂山剣」のあの輝きに紛れも無い。
「破ーーっ!!!」

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