《MUMEI》 そのせいで狂う事もあって. 「だから違うって!ここはぁ…」 ユキの数学センスは全くの無に等しく、毎度毎度教えるのに苦労する。 「…――分かったか?」 「おぉ!なるほど!!」 なるほどって… 「本当に分かった?」 お金を貰っている以上、俺もいい加減な事はしたくないから、いつもこうやって再確認しているんだ。 そう、いつもの事だ。 だから、今まで何とも思わなかったこの距離間。 「大丈夫だって!」 ユキが俺の方に振り向いた瞬間、全身に緊張が走った。 近かったんだ。 ユキの顔と… ユキの唇との距離が、とても近かった。 前へ |次へ |
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