《MUMEI》

佳代が拾い集めてくれた薬をピルケースにしまいながら私は話し始めた。

「これはずっと守って来た秘密の話。

私は今日病院に行って来たの。誰にも見られたくなかった。学校の人は勿論、靖子や佳代にも。

もし二人と一緒に行ったら、私の病気について知られてしまうもの。

私が向かうのはほとんどの人が、無縁の精神科。

この薬は睡眠薬なの。私が朝に弱いのは知ってるよね。
それはこの薬の副作用。頭がぼうっとしちゃうの。



私がおかしくなり始めたのは中学2年の頃。
少し長くなるけど聞いてくれる?」

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