《MUMEI》
口説き文句
「しーんちゃん、真ちゃん、真ちゃーん」
俺が呼びかけても何処までも無視する真ちゃん
この呼び方が相当お気に召さないらしい
「ねってば、真ちゃん〜!あー…もう!真太郎!!」
ピタッと全ての動作を止めると顔を赤らめて
「な、な、な、」
なって(笑)
「よし、あのさ…俺の話聞いて」
「嫌なのだよ。」
「即答!?真ちゃんのせいで俺の心が折れたー!」
いかにも面倒くさいって顔してるし
「はぁ…で、そこまでして俺を引き止めた要件はなんなのだよ。」
あ、そうだった
「真ちゃんはさ、好きな人っている?」
「ゲホッゲホッ…はっ?」
顔真っ赤にしちゃって可愛いー
でも、俺真ちゃんの好きな人知ってるし
「だから、真ちゃんの好きな人」
だって、俺だもん
「い、いるわけないのだよ!!」
そう言ってそっぽ向いた真ちゃん
可愛いー
真ちゃんが俺を好きって知ったのはいつだったかな…
勘違いとか、見間違えって思ったけど
そうじゃなくて
って、俺って結構真ちゃんの事気にしてるなー…
恋って素晴らしい
「へぇー…、俺はいるよ?」
そっぽ向いた真ちゃんがまた蒸せた
「ゲホッ…ど、どんな子なのだ?」
あ、やっぱ気になるんだ
「ツンデレで、いっも俺がくっつくと一瞬嬉 しそうな顔するんだすぐツンに戻るけどそれでさ、結構成績良くて何時も80以上とっててさ兎に角スゲーんだよ、顔も綺麗だしさ」
「そう…なのか」
あれ?落ち込んだ?
全部真ちゃんの事なのに
なんで気づかないんだろう?
鈍感すぎる真ちゃん
「誰かわかった?」
「全くわからん。第一お前が異性とくっつく場面など一回も見たことがないのだよ。むしろ、話しかけた所も見たことがないのだよ…ん?」
と言って考え出す真ちゃん
気づいたかな?
「高尾がいつもくっついてる相手……俺…俺?」
「そう、真ちゃん」
まさに、開いた口が閉まらない
つーか固まってるし
「おい、おーい」
俺は真ちゃんの前で手を振ってみる
すると、我に返った真ちゃんが顔を真っ赤にして
「そっ…んなはず…だってあれは、俺の片思…あ…」
時すでに遅し!!
まさに今の真ちゃんにぴったり
急いで口を塞ぐが手遅れ
こんなに慌ててる真ちゃんは初めてみるなー…
「あれ?さっきは好きな人居ないっていってたよね?」
わざとらしく言っ てみた♪
「あ、あれは、そのあれなのだ…どれなのだ?」
真ちゃん…落ち着こうぜ
あたふたしてる真ちゃんに跪き手の甲にキスをしてとびっきりの口説き文句を言ってみた
「Can you Love me?」
真ちゃんは真っ赤な顔を横に反らすと
「Yes ican...」
とだけ言った

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