《MUMEI》

「………………………………」







今門前の前に立っているんだが、効果音を出すなら絶対に


ドオォォォォォォォン!



って感じ、



要するに…………










「デカッッ!」








そう、半端なくでかいのだ。












「そうですか?」

「そうですかって君、よくそんなサラッと言えるな!デカイだろどう見ても!」

「うーん、ま、とにかく行きましょ行きましょ」

「グェッ!」










見た目より意外と強引な女の子に少し焦りまた引っ張られながら中へと入る。














「………………………………」
「………………………………」
「………………………ねぇ、」

「(しっ!静かに!誰かにバレちゃったりしたら怒られます!)」

「(…………へーい)」







忍び足でひんろい庭を隠れながら歩き、目的地まで歩く。


そして障子をスーっと引き、下駄?雪駄?まぁよくわかんないけど靴を脱ぎ中に入る。あたしも花ちゃんに続きそろりと侵入した。











「よし!もういいですよ声出しても」

「プハァ、疲れた」

「早速着替えましょうか」

「あ、うん。ありがと」









花ちゃんはちょっと待ってて下さいと言ってパタパタと部屋から出ていく。そして五分くらい経ってから両手に着物を積み重ねながらやって来た










「どれがいいですか?」

「うっわ高そ、いいの?こんな綺麗な着物着ちゃっても……」

「勿論です!星夜さんは恩人なんですから」







ニコリと微笑む花ちゃん

え、マジ可愛いんですけど。










「うーん、じゃあ…………コレがいいかな」








悩みながら指差したのは淡い薄紫の着物












「あ!私もそれが似合うなと思ってたんです!薄紫に鈴蘭の花が落ち着いていて凛としているんです」

「ほぇー、鈴蘭ねぇ」

「早く着ましょう!脱いでください!」

「うわっ!ちょ、強引強引!」








ほんと見た目と中身のギャップがありすぎるよこの子!?











 

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