《MUMEI》

ふう!

朝から節子は疲れていた。

昨日は 元旦那が食べに来て 飲んで

騒いで みんなの分 オゴるとか言い出

した。

あんたお金持ってないやろ!
ムリしいさんな!

バカ言え節子!ほら、金じゃ。

とお金を渡した!

一万円だった!

いままで どんだけタダ食いしたん!

と思ったが 喧嘩になるのでやめた。

せっちゃん!俺達は払うからいいよ。それより 三郎!お前 飲み過ぎやぞ。はよ 帰れ!

肉屋の山下さんが注意した。

うるさいのう!山下 お前が帰れ!
ここは 俺んちじゃ!

かなり酔っている。

バカいいさんな!私の店よ!
あんた はよ帰り!お金いらんけ!

お金を持たせると外においだした。

山ちゃんごめんね。うちのが迷惑かけて!

なんいいよるん。悪いのは三郎やろうが!あいつ また 来だしたん?

なんか仕事がうまくいきよらんらしいんよ。お金なくなると来るんよね。

そうか〜鉄が冷えてるもんな〜

ちょうど この頃 鉄工事業が急激に悪

くなった時期だった。三郎は 鉄骨鳶

の会社をしていた。

せっちゃん!別れてよかったよ。
三郎とじゃ苦労するよ。
じゃ ごちそうさん!

そういうと山下は帰って言った!

大輔!入り!

母さん ごめんね!

大輔は 長男である。

離婚するときの話あいで 長男の大輔

を父親が、次男の元を母親が、引き

取ると決めていた。今は18になる!

さぁ 誰もおらんけ〜 ご飯お食べ!

そういうと 御飯と味噌汁をだした。

豚肉焼いてやるけ〜待ちね!
それでお父さんの会社はどうなん?

大輔は御飯を食べながら言った。

ひどいよ!仕事がなくてみんな辞めてった!今日は 仕事があるって言われて言ったら 別の組も来てて・・
最近 よくあるんよね。
安く仕事ができるほうを選ぶとか言うの!
それで オヤジ怒って喧嘩して帰って ね!もう そこから仕事こないよね。

そうね!腕はいいけど、頑固よね。
はい!お食べ!

そういうとトンテキをだした。

お腹すいたらいつでもおいで、母さ
んが食べさせちゃるけね!
でも、お父さんには内緒よ。

と言うと お店のかたずけをしだした

母さん・・ありがとう。

節子は ニコっと笑った!

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