《MUMEI》
例え
例えば、そう例えばの話だ
僕がテツヤを手に入れたなら?
「赤司くん」
ふと、呼ばれた方向を向くと
愛しの《彼》が目の前にたっていた
「あぁ、どうしたんだ?テツヤ」
彼は真っ直ぐな目で何時も僕を見る
「練習と、片付けが終わりました。一応の報告です」
しかし、その目は僕だけの《物》じゃない
同様に大輝、敦、真太郎、涼太も皆同じ目で同じ口調で話しかける

それが僕は気に食わない

出来ればずっと僕の傍に置きたい
なんとしてでも手に入れたい
監禁でも
調教でも
例嫌われても…
「赤司くん?」
ハッと我に返ると心配そうに僕を見つめるテツヤが目に移った
「テツヤは他の誰より気が利くね、僕が望んだ事全てを成し遂げてしまう」
そう言って頭を撫でる
「人間観察が趣味ですから。でも、赤司くんに誉めてもらうのは…悪い…気が…しまっ…せん」
そう言って俯くテツヤ

ん? 
なんだ。
そんな事…


シナクテイイジャナイカ、

「テツヤ?これから時間あるかい?次の対戦の戦略を考えたいんだがどうもうまくいかないんだ」
勿論そんなの建前
彼はまた真っ直ぐな目で僕を見つめて
大きく頷いた

例えば、そう例えばの話だ
僕がテツヤを手に入れたなら?
answer

調教して僕だけしか見れないようにしてあげる

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