《MUMEI》

 





そんなコイツと飲みをした俺、

どうして詐欺師なんかと友達かだ?


ハッ、冗談じゃねーぞ俺は一度も、一秒も、一瞬たりともそんな関係だと思ったことは無ェ。







じゃあ何で一緒に飲みに行ったんだだと?


たまたまだ。つーかマンションが同じでしかも同じ階でよりによって俺の部屋、右から三番目。もともと知り合いとゆうか高校が同じだったのがきっかけで知り合い、一年前アイツが越してきてまたつるむようになった…。


―――――――いや、
高校の頃よりつるむようになった。


いや、俺がつるんでんじゃねーぞ?向こうから誘いが来るんだ。






偉そう気にインターホン鳴らして図々しい態度で「飲みに行こ―!」と言ってくるんだ。









好かれてる?違う違う、今さっきも言ったろ?コイツは、白雲宇太は人間を2択に分別する資本主義だって

利用価値が無ければ見向きもしない



俺もコイツに使われている。暇とゆうものを俺を使って埋めている








うぜぇだろ?







ま、俺は寛大だ。

ンなもんわかっててもこうしてコイツに付き合ってやっている













「ね―今度はどの店いく―?」

「あ?ふざけんなもう11時だぞ。俺は帰る」

「え―!やだやだ!僕まだ飲み足りないいい」

「テメ!離せ!俺ァ明日仕事なんだよ!」






腕にしがみついてくる宇太の手を振り払う








「仕事ぉ?僕だって明日バリバリ仕事さ!」

「騙すのを本職にした詐欺師が偉そうに仕事とかぬかしてんじゃねえ!!」

「ちょっと声大きい声大きいから!」

「あァ?大丈夫だ。どいつもこいつも自分自分、周り気にする耳なんか持っちゃいねえさ」










そう、ここは大通り

あっちもこっちも人、人、人、


だがどれも無機質なもんだ。関わり合いがうまれるのなんて極少数、あとは全部他人。なんて関心の無い生き物か。そして俺もその中の一人。












「確かに、人間とゆうものは多ければ多いほど関心が薄くなりがちだ。人との繋がりを雑に扱いやすい。肩がぶつかっても謝りもしない、人と接するのが面倒だからとネット通販、事務的なコンビニの店員、揉め事があっても見てみぬフリの得意な通行人。嗚呼!その封鎖的な生き方!外出したとしてもそれは最早引きこもりと同じ人種!」












…………………………。

また始まったかコイツの一人芝居、酔えば酔うほど語る悪いクセだ。














「お前にだけは言われたくないな。人との繋がりとかクセェことぬかしてんじゃねー、そうゆう人間からお前は金品騙しとりながら生きてんじゃねーか」

「ん?いやいや、だってそれが仕事だから。何処の誰が不幸になったってそれは俺のせいじゃなく騙される本人の注意力や危機察知能力、その他諸々の自己管理が不出来であるのが問題なんだ」








ニコリと屈託無く笑う



ほらな、エグいだろ?








 

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