《MUMEI》

 



やぁ!俺の名前は白雲宇太!


この天才的な話術で人の心を掴みちょちょいと諭吉さんをGETしちゃう仕事をしてるのさ♪←(只の人騙しの詐欺師。)


あ、残念ながら主人公じゃないよ?

主人公はねぇ、












「うぜぇ、くっつくな気色悪ィ」











これ、この口の最強に悪い僕の隣にいる
富藤 京平(フドウ キョウヘイ)が主人公。



それ以外は全部普通なんだよ。普通の人間、僕みたいに裏社会に染まってないし考え方もごく一般的。まぁ人を見る目には長けていると思うけど。

だから僕のこの人なつっこいキャラは京平ちゃんには通じないましてや騙すことなんて一生無理だね、うん。





あ、普通って言っても中身だけね。

え?外見?うーん簡単に言うとねぇ………














「ねぇその傷どうしたの」

「………あ?」









これか、と言って赤くなった口元を触る。

そうすれば京平ちゃんは思い出したかのような苛ついた態度で、










「殴られた」

「何で」

「知らん。歩いてたらヤンキー気な輩に目付きがどうとかいちゃもんつけられていきなりだ」








まぁ、殴られたぶんは倍にして返したがなと血の気の盛んな口振りに宇太は「ブッ」と噴く。












「大変だね、毎日(笑)」

「なに笑ってんだバックドロップきめるぞ」

「ご、ごめんごめん!笑わないひゃはら、いひゃいいひゃい!」










宇太の両頬をつねって左右に引っ張る。




そう、富藤京平は普通だが外見はとてもガラが悪い。ただ単に安っぽいガラの悪さじゃなくて、ほんと滲み出るような怖さ。目付きは悪い。だがそこじゃない。




言うなればオーラ。纏っている雰囲気だけが浮くように富藤京平を包む。

なのでこの人間だらけの都会じゃあよく絡まれる。しかもそれは理不尽に


だが子供の頃から絡まれる存在だった京平は喧嘩の経験値が桁違いで、高校に上がって負け知らずとなった。












 

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