《MUMEI》
兄の存在
お昼の教室、お弁当の時間、よそのクラスの生徒が来たりしてまたざわざわ感があっていいし日差しの影響しかぽかぽかしてとても気持ちいい。
「今度のデートどうする」
「うー」
「それか僕のもう一人の兄弟に会いにいく…」
知念君はそういい、机の上に一枚のプリクラを出す。
「ねえどれが双子のお兄さん?」
私は、知念君と雰囲気や顔立ちが似た人をプリクラの中から探す。
「ねえ、もしかしてこの人…」
私は、右の隣の人を指さした。眼鏡を掛けている男の人。
容姿から穏やかそうな人というのがややわかる。
「違うよ〜正解は…この人」
知念君は、黒い短髪の軽快そうな男の子を差した。
「え、うそ…本当に双子なの?どこに住んでるの…」
「神奈川県だよ…」
「ここからじゃ遠いね…」
この眼鏡をかけた男の子の前にいる人が
知念君の双子のお兄さんなんて。
最初は、容姿は全く似てないから友達だと思ってたのに。
「えーと、さっき君が指差した男の子は亮と同じ高校に通う 天白 秀樹君、亮の隣にいるのが高野君、高野君の隣にいる子が天白君や亮と同じ高校に通う、長門君。僕の隣にいるのは霧生君と羽鳥君だよ…」
「へえ…」
高野君ならわかるけど、あのクールな霧生君と羽鳥君か…以意外とプリクラ好きなんだ。

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