《MUMEI》
好き
高尾、高尾、高尾
俺の頭の中はバスケと高尾しかない。
割合なら2:8だ
もう、どうにかなりそうな位
いや
もうどうにかなっているのか

「真ちゃん!?どうしたの!?」
俺を見て驚愕する高尾
多分この
有り様のせいだろう
床には硝子の破片がちりばめられてて
部屋はぐちゃぐちゃ
指や頬から滴る血液
「た、かお…?高尾?」
俺は血のついた両手で高江を確かめるように頬に触れる
どうしようもないくらいに気持ちが安らぐ
こう言うのを何と言っただろう?
「真ちゃん…」
俺の手を握って涙を流す高尾

あぁ、これを依存と言うのか

「高尾…ずっと待ってた、待ってたのだよ。携帯は繋がらない、心配したのだよ」
「ごめんね、真ちゃん」
それは何に対しての《ごめんね》だ
そんなお前は嫌い
「なんでっ…、俺は嫌いか?高尾返事しろ!!」
カタカタと震える指が高尾に伝わる
「…好きっなのだよ」
「うん、知ってる。」
「高尾は…?」
「俺は大好きだよ?真ちゃんの事大好き」
「ありがとう。」

また、明日も俺は同じ事をするのだろう
多分、高尾に嫌われるのは時間の問題
それでも、いい
今だけお前に酔っていたい




「好き」

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