《MUMEI》
江上と香奈の過去
香奈が続ける。

「私と瑠衣はね・・・

親友だったの。」

そこで俺は、

「えっ・・・!」っと声をあげた。

まさか・・・。

江上の大切な人・・・

って香奈のことだったのか?

折田じゃなかったんだ・・・。

香奈は「どうかした??」っと心配そうに言った。

俺は「何でもないよ。

ごめん。続けて・・・。」っと続きを促した。

香奈がまた口を開く。

「瑠衣は、私のこと

親友と思っていなかったかもしれないけど・・・。



私にはね、

彼氏がいたの。

健悟って言ってね

優しい彼だったの。

でも、

私たちの幸せは

3ヵ月と持たなかった・・・。


ある日から、健悟は

上の空でいることが

多くなったの。

何でなんだろう。って不安に思って聞いても

『何でもないよ。』って言うだけ。

でもね、ある日から

瑠衣に恋しちゃってたんだって・・・・・。

でも彼は

私と瑠衣が友達なの知ってたから

私の気持ちと自分の気持ちで

板挟みにされてたんだろうね・・・。

でも、彼は優しいから

私が傷つくと思って

ひたすら自分の気持ち隠してた・・・。


でも、秘密にされてる方が傷つくことだってある。

一緒に居たのに・・・

私は、彼を苦しめていることにさえ



・・・気付いてなかった。

そしてね

私、健悟に聞いたの。

『最近どうして上の空なの?本当のこと教えて!』って。

健悟も辛かったからだろうね・・・。

私に、実は瑠衣を好きになってたこと

教えてくれた・・・・・。

そこで私は

初めて彼を苦しめてるのは自分だって

・・・知ったの。

悲しくて苦しくて

自分のしてたことが許せなかった・・・。

でも、今さらどうすることも

出来なくて・・・。

瑠衣は、悪くないのに

瑠衣に酷いこと

・・・言っちゃったの。

でも瑠衣は

私のこと責めずに

自分のことを責めた。

『ごめんね・・・。』って。

それでも

私の心は、汚いままで

瑠衣のことが許せなかった・・・。

最低だよね・・・。

瑠衣とは

それっきりで・・・。」っと香奈はそこで言葉を切った。

香奈も、その時から

自分のことを責めていたのだろう。

俺は、ブランコから降りて

香奈を抱きしめた。

どこか江上と

被ってしまったのかもしれない。

香奈は、俺の胸の中で泣いていた。

そして俺は

「香奈は、江上のこと今でも親友だと思ってるの?」っと尋ねた。

香奈は、俺をギュッと抱き

「私・・・瑠衣のこと

親友だって言える資格持ってない・・・。」っと今にも消えそうな声で言った。

俺は「それで後悔しない?」っと聞いた。

香奈は、色々考え

そして言った。

「私・・・。ちゃんと瑠衣に謝る!

昔みたいに戻りたいって私の気持ち伝えてみる。

瑠衣が許してくれるか・・・

分からないけど・・・!」

俺は、微笑み

「大丈夫だよ。

江上と香奈なら大丈夫だよ。」っと言った。



   〜香奈視点〜

私は、その時

優斗が瑠衣を好きになった理由が

分かった気がした。

そして優斗と瑠衣は

少し似てるな。って思った。

そんな優斗だからこそ

私は、優斗のことを

好きになったのかもしれないな。

優斗・・・


ありがとう。

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