《MUMEI》 草食男子、肉食男子、 えーとそれから ロールキャベツ男子にアスパラベーコン男子だっけか?長ぇーよ。 これが今現代の男子の種類らしい。 そのアホらしい枠にくくりつけられんのはウザい。 勝手にキャラ設定して面白がって何知ったかぶってンだよと、俺は思うんだよね 誰一人として少しずつ違うし好みも考えも悩みも、だから女子の皆さん、 君たちの妄想だけで判断しないで下さい 「……ヒック、うっ………」 「…………………………。」 あ、それから女子の皆さん、 「……うっく、ヒッ、……く」 「(………ハァ、)」 泣けばいいとか思わないで下さい 正直鬱陶しんで、 「……うッ、く、あ、あたし彼女でしょ?な……んで他の女といたの……?」 「…………………は?」 カラン、とテーブルの上に置いてあるあまり口にしていないジュースの中の氷が音を立てる。 ファーストフード店の隅、時刻は多分18時程度だろう、俺は明るい茶髪の女と座っていた。 オイオイつけまつ毛とれかけてるよ つか待て、………………彼女? 誰が誰の?? 「あたし、何か悪いことした?あんな女全然、可愛くないし、あたしのほーが絶対楓のこと―――「ねぇ、付き合ってるって………誰が?」 「……………………え?」 「いや、だから誰と誰が?もしかして俺と君?いつから?俺、知らないよ。怖いんだけど」 「な、……冗談、でしょ?」 「はァ?それってモロこっち側の台詞。俺も君も『付き合って下さい』『はい』なんて会話一度たりとも交わしてないハズなんだけど………何、君もしかして妄想癖?」 「ひ、酷い!!」 ガタンと怒りを露にして立ち上がる目の前の女、 おっと危ないジュースが溢れるとこだった。 「アンタずっとそう思ってたの!?あたしは好きだったのに!自然と恋人になれたんだと思って…」 「一方通行だね。自然と恋人って……俺にはついていけねぇ考え方だ」 「あたしのこと好きじゃないの!?」 「言葉理解出来なかった?一方通行だって」 面倒になってため息をはく つうかコイツここが店だとわかってんだろうか、周りから好奇心いっぱいの目で見られてんのによくもまぁ好き放題出来るな、感心するよ。 「じゃあ何でヤったりしたの!」 コイツまじ馬鹿。 「この機会で頭に入れとけばいい、男はね好きじゃない女とでも寝れるから」 「!! 最低!もうアンタの顔なんて見たくない!もう一生会わないから!」 「どーぞ勝手に」 「!?ホントにいいの?」 楓の素っ気ない態度に驚きを隠せない茶髪の女子、まるで他人事のようにジュースを口にする。 「自分から言っといて何なの?止めてほしかった?焦ってほしかった?俺の性格知ってるだろ、飽きっぽくて気分屋だって………君めんどくさい」 「―――――――――ッ」 涙をこぼしながらその場を立ち去る女を見ることもせずジュースを空にする。 次へ |
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