《MUMEI》
第一話『さぁ!若者共。』
  第一話 『さぁ!若者共。』














暑い、朝から20度を確実に越えた7月上旬。

お日さまは張り切り過ぎのカンカン照り、アスファルトは熱を持つばかり、車は世話しなく排気ガスを吐き続けオゾン層は破壊の一方……

環境なんかより自分の身なりばかりを気にする。




あぁ、今日もいつも通りです。
















「………で?いつも通り寝坊ってわけかコラ」

「…………………………。」












教室はエアコン様のおかげで過ごしやすい室内温度、


だが私は冷や汗ガンガン












「いや、悪意はないんです。やる気もないんです」

「面白くねーよ」

「言い訳していいすか?」













目の前のこの魔王………ウェホン!ゴホン!男前で口元のほくろがセクシーな担任の荒木先生、





その目の前で、つーかクラス全員の目の前で正座させられている憐れでいたいけな少女…………「あでででで!」

「さっさと喋んねーと窓から吊るすぞ」

「わ、わはひまひたわはひまひた!言いまふ!」

「よし、」













パッと頬をつねっていた手をはなす。

あたしは赤くなった頬を擦りながら、











「……ア、アイドルの夢を見まし………あだだだだァ!!!」

「こんな腹の立つ言い訳初めてだ。オーイこいつ吊るすからお前ら手伝え―」
「う、うひょへすほね!?(う、嘘ですよね!?)」








またも頬を引っ張り、しかも先程の二倍の力でされるもんだから顔はまるでカレーパン。














「いいい痛いって!アイドルですよ!?アルメロの夢都(ムツ)くんと恋人になれる夢ですよ!?起きれない起きれない」

「………ふっ………ざけてんのかテメェはァ―――――!!」
「ギャァァァァァァ」













どがしゃーん。





朝からハイな2年A組、今日は暑い日だ。














 

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