《MUMEI》

僕は、藤井祐村。
高校二年生。
だけど普通の人のように過ごしてはいない。
何故なら僕は……



ガラッ
「体調はどう?祐村」
「あ…今のところは大丈夫…」
胸を抑え、目を閉じる。
「お母さん、今日も少し帰り遅くなっちゃうけど……いい子で待ってるんだよ?もしもの時はナースさん呼んで……」
「わかってるよ!母さん早く仕事行ったらどうなんだよ!」
「………わかったわ。行ってくるね」


スライド式の扉を開け、母さんは出て行った。

そう 僕は重たい心臓病だから。

僕は本を取り出して読み始める。

チョコレート王国という本だ。

内容は子供でも読めるような話だ


僕が唯一好んで食べるのがチョコレートだから

板チョコが食べれる時が幸せだ。



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