《MUMEI》 特例適当な理由を学校に告げ バイクの免許を取ったんだ 通学は勿論禁止だけど お祖母さんの家や、銀行、弁護士さんの事務所や、不動産屋さんに 書類や荷物を持って移動しなくちゃならないし お祖母さんの入居施設にも、行かなきゃならないから 電車やバスじゃ、便が悪い場所もあって 時間的にも、放課後だけじゃシンドイからって タクシーばかり使ってると、お金が大変だし 意外と簡単に許可してくれたんだ 校則では禁止なんだけど 国が認めてる権利だからってね 250のスクーターを買ったんだ 青いメタリックで、シートの中に荷物が沢山入るんだ 保険もしっかり入ったし でも、他の車の邪魔みたいだった チンタラ走ってるから だって、怖いんだもん スピード出すの でも、風を切って走るのはとても気持ち良くて 土日の朝早くから、バイクを走らせたりしてたんだ お祖母さんのとこにも、頻繁に顔を出せるようになったし お祖母さんも喜んでた 事故には気を付けてね、がお祖母さんの口癖になってたけどね 土曜日の午後に チズカが居る施設に行ってみたんだ お菓子を沢山買って 子供達が沢山居るから、喜ぶかなって あまり、チズカと話せなかったけど 子供達は僕のバイクに跨がったりして、遊んでた 知らない子供達と、不思議と自然に話せてたんだ 楽しかったから たまに、チズカの居る施設に遊びに行くようになったんだ そのとき、施設の人から聞いたんだ チズカ、人見知りって言うか、誰とも仲良くしなかったんだって いつも一人でいるような子供だったんだって イジメみたいなのも、あったらしいんだけど 僕の話題で、仲良くなれたみたいなんだ チズカの、お兄ちゃん、カッコいいよなって 気恥ずかしいけど なんか、嬉しくもあったんだ 人から、良く言われるなんて、ずっと無かったから だんだん、チズカとも話せるようになったんだけど 僕が帰った後で、泣いてるときもあったんだって チズカから聞いたんだけど、年に数回、親が迎えに来る子供が居るんだって 色んな事情があって、一緒に暮らせないけど 家族と暮らす時間を、作ってくれてるらしいんだ 俺、施設の人に、聞いてみたんだ 夏休みとか、チズカを家に連れて行ける?って 戸籍の問題とか、俺が未成年だからとか 難しいみたいだった だけど、日曜日とか、一緒に過ごす時間をってなったんだ チズカをバイクの後ろに乗せるヘルメットを買ったんだ 街に出て、買い物したり、ゲームセンターに行ったりした バイクの後ろで、チズカが僕に抱きついてる 胸の感触がわずかに感じた 僕も、楽しかったからんだ 誰かと時間を共有するなんて無かったし それに、チズカは女子だし 経験ある 女子 なんだよなぁ やらしく見ちゃう自分もいた スカート姿でバイクに跨がるチズカの、パンツが見えたりも、したんだ こんなにあどけなくて、幼い女の子なのに 処女じゃないんだ そう見てる自分もいたんだ 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |