《MUMEI》

体のアチコチが痛かった

家の中は、家捜しでもされたみたいに、荒れ果ててた……

どうしていいかわからずに
気が付いたら、お線香を焚いて
震えたまま、位牌に手を合わせてたんだ

真夏なのに……寒い…

…震えが止まらない

………お祖母さん…

助けてよ……恐いよ…

…………お祖母さん…

返事なんか、あるわけない
お祖母さんは死んだんだ

僕は、独りぼっちなんだ…
………疲れちゃったな…

畳に横たわり、位牌を見てたんだ

………真ん中の位牌は、お祖父さんだよな…

眠いや………

………涙が止まらなかった
寒くて、自分を抱き抱えるようにしてた

そして、眠りについちゃったみたいなんだ

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