《MUMEI》
執着心
かなり、陰湿なんだな

自分で自分を、そう感じた
奴らは直ぐにみつけたんだ
あのゲームセンターにたむろってたから

でも、1対4なんてムリだし
だいたい、喧嘩なんかしたこと無いし

どうしよう……

…尾行したんだ

奴らの中の、2人の家を調べあげたんだけど
もう、バイクを走らせるのには上着が無くちゃ寒い季節になってた

休みの日は、全部それに費やしてた
趣味、ないし、友達も居ないから…

…探偵になれるかも…

そう思って、一人薄笑いを浮かべたりもしたんだ

復讐より、調べてる事が楽しくなってたのかな?

…バカだよな
また、カツアゲしてたんだ
その被害者に
カツアゲしてた奴の家を教えたんだ

影から見てた

パトカーが来た

ぷっ……連れていかれてた
笑いが止まらなかった

かなり満足して、帰ったんだ

雨が降ってきて、ずぶ濡れになりながら
たぶん、薄笑い浮かべてたかも

貧乏そうな家だったな

長屋みたいなアパートだった

親は、どんな顔してるのかな?

暇?な僕は、放課後に、
そいつの家を見に行ったんだ

あれ?…うちの制服…
…あ……中村さんだ…

えっ?…同級生の家?!

同じクラスの中村さんの家って……じゃぁアイツ
中村さんの…兄?じゃないよな…弟かな?…

好奇心って、人を強くするのかも

知らない人と話すの苦手なのに
中村さんの近所のオバサンに話し掛けて聞いたんだ

話好きのオバサンで
見事情報をゲットした

奴は、中村さんの弟で
歩道歴たくさんあるんだって

中村さんが引っ越して来たのは半年ぐらい前で
以前はお金持ちだったらしいんだ

自営業だった、親が、仕事が上手くいかなくなって
今は、働きに出てるんだって…

僕の中で、悪い考えが騒いだ

犯罪だけど…
…好奇心は押さえきれなかったんだ

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫