《MUMEI》
鈴木 激怒
卒業式のとき、あまり話したらことない女子に、コクられたんだ

…好きな人がいるから…
ごめん…

そう、断ったんだ

真面目そうな子で、たぶん処女で、やるまで時間掛かるだろうし…

鬼畜プレーにもってくの、難しそうだし…

フェラとか、下手だよな、経験ないと…

だから、断ったんだ

春休みになってすぐ、電話でコクってきた女子もいた
でも、不細工で太ってる子だったから

傷付けないように断ったんだ

そして、俺は引っ越したんだ

車とバイクを一緒に置けるガレージがあるマンションに

もちろん、自分の所有マンションだ

ちょうど空いたから、リフォームしてもらって、自分で住む事にしたんだ
大学にも近いしね

元の部屋はそのまま使う

資料部屋としてね

親父のDVDコレクションや、盗撮映像や、秘密の道具置き場として…

まぁ、俺の作戦本部だな…
引っ越しの片付けも、終わってないのに
鈴木から呼び出されたんだ……

酒井さんに引っ越したよってメールしたけど、返信が来なかったから…

何かあるなって、思ってたんだけどね…

呼び出されたのは、真っ昼間の公園だったんだ

そこには、酒井さんも居て、クラスの奴らも何人か、居たんだ

琢磨…お前、何で呼び出されたか、わかってんだろうな!

鈴木が激怒してた

俺、黙ったまま、鈴木を見てたんだ

何とか言えよ!

鈴木が俺の胸ぐらを掴んで来た

周りの奴らが止めに入ってた

鈴木の怒りはおさまらないみたいで

振り払い、俺を殴って来たんだ

ゴン!

…………痛っ……くぅっ……わざと黙って殴られたんだけど
マジ痛い…

…痛がったらダメだ…

立ち上がり、服に付いた砂を払ったんだけど

左の頬が、ジンジンしてた
お前、人の女に何してんだよ!
言ってみろよ!

鈴木が叫んだんだ

……………黙ってんじゃねーよ!

また、鈴木が殴りかかって来た

止めて!!

酒井さんが叫んだんだ

………琢磨は悪くない…
私が悪いの…

酒井さんが、そう言ったんだ

誘われて、男の車にノコノコ乗るから、そうなんだよ!

だけどな!俺の女って知ってて手を出した琢磨が悪いんだよ!
最低な奴だ!!

…違うよ………ノコノコなんて乗らない…

木更津まで、二人きりで行ったんだよ…
…私の、意思だよ…

キスぐらい…されると思ってた…

人の携帯電話を勝手に見て!、投げつけて壊したの誰よ!
最低なのはアンタじゃない!
殴るなら、私を殴りなさいよ!


………このっ!

鈴木が酒井さんを殴ろうとしたんだ

俺、割って入ったんだ

酒井さんの前に…

………女の子に…拳って…なんなんだよ

そう、鈴木に言ったんだ

鈴木は拳を卸した…

…やったね、俺、かっこいいよな

………油断した

ガゴン!

ぐわっ…顔面に………

ざけんじゃねー、琢磨、マジ、ぶっ殺すぞ!!

クラクラする頭で、鈴木の怒鳴り声を聞いてたんだ…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫