《MUMEI》
孤独な6日目
今日はアイツは遅くなるらしい。

友達と遊びにいくから。晩ご飯作ってあるから食べてね。

絵文字のない素っ気ないメール。女子高生では稀有なほうだろう。たまにわけのわからない顔文字をつけてくることはあるが、いつもアイツのメールはシンプルだ。
まぁ俺もそんなにメールするほうじゃないしな。
小中高と友達が少なかった俺は、極端にコミュニケーション能力が低い。メールも電話も自分からはほとんどしないし、他人からきたとしても早々に切り上げてしまう。
ホント、アイツと出会ってから変わったんだよな。
先日友人が言っていたように、アイツと出会う前の俺は暗くてダサくて本当にダメ男だった。
それが、アイツを好きになってアイツと付き合ったことで変われた。
小3のときの初恋よりも、こっぴどくフラれた中学の恋よりも、ずっと劇的に、アイツは俺に光のようなものを与えてくれたのだ。


一人で食う豚のしょうが焼き、相変わらず旨いが味気ない。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫