《MUMEI》

「ぁぁッ…、ァン、ゥッ、ンッ…」

一哉はいつも俺の尻をめいっぱい左右に広げながら密部をしつこく愛撫してくれる。
初めて体を繋げた時出血しちゃったからそれからは優しく俺の体を慣らしてくれる。

女を扱うよりも遥かに手間のかかる俺の体。

勝手に濡れて適当にズッポリと受け入れられない体。だけどだからこそ繋がった時の喜びが大きい。


俺と一つになる為に時間をかけて愛撫してくれる一哉の一生懸命さが嬉しくて。

「溶けそうな位柔らかくなったよ?」


「はぁ…、ァン…」


「触ってみな?」


言われるがまま密部に触れると、そこは女の穴みたいにトロトロに柔らかくなっていた。


「中にも入れてみて?、スゲー柔らかいから」


言われるがまま指を刺し込むと、それはすんなりと奥まで入ってしまった。

「柔らかいっ!」


「それに熱いだろ?」

欲情に潤んだ目で一哉を見ると優しい眼差しで俺を見下ろしていた。


女と変わらない状態にまで根気強く愛撫してくれた事が嬉しくて。
俺はそこから指を抜き、そして一哉の首に腕を回した。





重なり合う唇。




なんの痛みも圧迫感もなく、俺の中にゆっくりと入ってくる一哉の欲情の塊。



深く繋がったまま夢中でキスを交わし、そして内部をゆっくりと擦られだす。


クチュ、クチュ、クチュ、クチュ

「ンァ、あっ、あっ、あっ」



求められる幸せ。
求めてもいい幸せ。



枕の脇で恋人繋ぎされた指先は熱く汗で湿っていて。


正常位で優しく、激しく抱きあいながら、そして意識を無くしていく。


大好きで、酷くて安心して…。


ただ快楽を求めるだけのセックスはもう俺にはできない。



それは愛しあうって意味のセックスを一哉に教えられたから。

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