《MUMEI》
正体
                                
現在、電車の彼が私の家に居ます。




あれからすぐパトカーが来てストーカーは連行されて行った。



「あの…助けてくれてありがとうございました!」


サイダーの入ったグラスを彼に差し出しながら感謝した。


「ん、別にいい。龍河(りゅうが)。お前は?」


………ん?

あ、名前か。


「園田美鈴…です」


切り替えが早いなぁ…。


「美鈴。なんで敬語なんだよ」


不機嫌そうにテーブルに肘を付きながら私の顔を覗き込んできた。


きゃあぁ!!///

美鈴だって!!!

電車の彼に名前呼び捨てされちゃった///


「だって…歳上…でしょ?」


1つ2つくらいは上だと思う。



「……は?」



彼は眉間にしわを寄せて私を見た。

怖っ!!!

もう睨まれてるよ…。


「なにか…おかしかったですか?」


痛い視線を我慢して聞いた。


「俺、美鈴より年下だから」


「………えっ?」


としした……

トシシタ……

年下―――!??

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫