《MUMEI》
お礼からの約束
                

「そんな驚く事かよ。今、高1」


「…え゙っ!?嘘…1年は上だと思ってた…。」


高1に全く見えない…。

長身だし大人っぽい雰囲気出してるし…。


上から目線だし。


そんな所も好きだけどね///



「まぁいいや。で、俺の名前覚えた?」


「龍河…くん?」


うわー、めっちゃドキドキしてるよ///

今の私は乙女だよマジで。


「くんとか要らない」


「龍河?」


「………ん」


自分で言わせといてそっぽ向くとか。


「―…見んな」


あれ…?耳が真っ赤…。

かわいい…!!




「そう言えば…なんであんな所に居たの?」



「ケンカに決まってんだろ?」


ケンカ…やっぱりするんだ…。


「でも怪我してない…よね?」


龍河の体は傷が1つもなかった。


「そこら辺の雑魚と一緒にすんな」


言ってグラスのサイダーを飲み干した。


って事はケンカが強いって事だよね?


「そうだ。助けたお礼しろよ」


…………。

なんですと?


っていうか

龍河とさっき初めて話したのに…

私のこと…完全見下してるよね…?


いや、そんな所も好きだけど…

って私はドMか!!


……じゃなくて!

そんな事はどうでも良い。


「お金以外ならいいよ。何が良い?」


「別に金とか欲しくねぇよ。登下校一緒にする事。それでいいな?」


「登下校…って、私達学校違うし…」


「学校違ったらダメなのかよ」


怖っ!!

…また眉間にしわ寄ってる。


「私は良いけど…帰りの電車で龍河見かけた事ないなぁと思って」


「…あぁ、俺 帰りはバイクだからな」


……なるほど。

って帰りだけバイクっておかしくない?

誰かがわざわざ学校まで持って来てくれるとか?


「兄貴が行きだけバイク使うんだよ。帰りは女と帰るからいらねぇらしい」


「そうなんだ…」


てか龍河お兄さん居たんだ!!

また龍河の事知れて嬉しい!!///

なんて口が裂けても今は言わないけどね。


「んじゃ、決まりな。いつも通りの電車乗れよ?」


「あ、うん。わかった!」


やったあぁあ!!!

"電車の彼"と登下校一緒できるなんて…

夢みたいだよ!!!


少しは……

他の女の子より近づけたかな…?



約束を済ませると龍河はバイクで帰って行った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫