《MUMEI》
お墓
翌日、都内に戻り
手続きを済ませた

これで、佐伯さんは会社を取り戻せるはずだ

高木組の残党の、妨害も無く、一安心出来たんだ

そして、俺たちは、新潟にトンボ返りした

佐伯さんの両親の位牌は受け取ったけど…

……小さなお寺に、お墓があった
遺骨も、お寺が保管してくれてたんだ

警察を呼んだ、
DNA鑑定に掛けられるんだ…

お坊さんにお経をあげてもらったんだ

………覚悟はしてたさ…
生きてるわけないってね…
お墓の前で、ずっと手を合わせてた佐伯さんが
そう、言ったんだ

……見つけてあげれたね

優香が言った

俺も、イズミも、一緒に手を、会わせてたんだ

そして、あの温泉宿に、また宿泊する事にしたんだ

温泉宿の人も、驚いてた

4人で、一泊15万の部屋
イズミが、3日泊まるから負けてと言ったんだ

40万でいいって…

食事、不味くしたら嫌よ

温泉宿の人に、そう言ったイズミに

たくさんサービスさせていただきます

と、温泉宿の人が、笑顔で言ってたんだ

沢に降りる、遊歩道を歩いた

風が涼しく感じた

会話はあまりしなかったけど…気持ちが楽になったような気がした

やることは、やれたから…
……なぁ…抱いてやらないのか?

突然、佐伯さんが、そう言ったんだ

…まだ、ダメだって…

ふてくされながら、そう言った俺に

…だってぇ…まだ、消えてないんだもん…

イズミが言ったんだ

たくさん温泉入ろうよ
露天風呂もあるんでしょ?
優香がそう言ったとき

4人で入ろうか?

イズミが、そう言ったんだ

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