《MUMEI》

 










「黒崎が言うまで続けるよ」

「どうしてそんな知りたいわけ!?ほっとけよ!」

「口が悪すぎ」

「んん!!?」














考えたくもないが口を塞がれた。


相手の顔が近くにある。やっぱ綺麗な顔だなとか思ったりもしたが、同じくあの夢が思い出される。


最悪なことに正夢、いい加減早く離れろ!と心の中で叫ぶがしかしアイツはそれどころか唇を舐めてきた




なにヒートアップしてんだコノヤロウ!



怒りは増すが私はなすがまま、











「んあッ」とかアホみたいな声を出して口を開けると瞬間アイツは…………し、したを……考えたくねぇ!












「なに考えてんの?」

「や、やめ…………」








ビクビクと身体を跳ねさす黒崎に満足する俺はその反応を楽しみながら深いキスを続ける。










「答えたらキスはやめるよ?」

「ン……あ、やぁだ……」

「あっそ」

「んんんッ!」















案外感じやすい彼女、心の中で笑った。







ほら、人間は欲に従順でしょ?恋愛なんて遊びにすぎないんだよ











口をはなすと二人の間に繋がった糸が少ししてから切れた。クタリと蒸気した顔で俺を見る。











………………おいおい、やめてよその顔。

予想外な彼女の表情に俺の本能が揺らめく。でもま、そんなのコントロールぐらいできるから大丈夫。











一方夜風のほうは息をあらげながら、








死ぬゥ!窒息死するかと思った!



色気のない考えが巡っていた。
















「まだ答えない気?」

「……………ハァ、……死ね」

「へー元気だね」












少しイラッときた楓は間髪入れずブラウスの第一ボタンを外しにかかった……。














「ちょ、まっっ!!」













これにはさすがに焦って夜風は出来るだけ暴れる。楓は鬱陶しくなって夜風の両手首を片手でまとめ頭の上に固定する。













「やっぱお前は変態だ痴漢痴漢痴漢!」

「こんな顔のいい痴漢てそうそういないと思うけど?寧ろ喜ぶべきだね」

「マジ死ねよお前」

「だから、答えてくれたら解放するって」

「だから!なんでそこまで知りたいんだよ!」

「なんで?興味があるから、あとは黒崎の反応が楽しいから」

「な!!」

「ほ〜ら、早くしないとヤバイんじゃない?貞操の危機だよ」

「その危機を向かえようとしてんのはお前なんだよォ!はなせキショイ!!」














 

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