《MUMEI》 「男らしくなった」 かえでは腰を上げて俺と目線を合わせる。 そんな褒められ方初めて。周りに乙矢や、七生がいたから彼等に使われる形容詞の一部と考えていたのに。 「有難う」 感謝の気持ちでいっぱいです。 「あははは、二郎ってさぁ……、二郎だよね!」 「なんだそれ!」 かえでは思い切り笑っている。訳の分からない所で笑うのは箸が転がっても……な年齢のせい? かえでは俺の肩を叩く。肩に握力を感じた。 一瞬、かえでが近付く。 「私、二郎のこと好きになっちゃうかもよ?」 肩からはまだ手が離れてない。 「…………っ?」 茫然とかえでを見る。 俺は恐らく、彼女にキスされた。 前へ |次へ |
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