《MUMEI》

バイト中は、あまりホールに出ないようにしてたんだ…
皿洗いしたり、掃除したり、裏方に徹してた…

…だって、愛想良く、お客さんと接するの………………苦手だから…

たまにオーダーを聞くこともあったけど…
…まぁ、無難にね…

女性客が多いから…
…やらしい目で、みないようにってしてたら
お客さんの顔も、みないで接客してた…

…マナミさんに、注意されたけど…

…………はぁ…憂鬱…

バイトの女子高生にまで、
琢磨さんホールは私がやりますから

とか、言われる始末だったんだ……

マナミさんとミキが、それとなく誘って来たんだけど……

その気にならなかったんだ……

イズミが居ないと…なんかな…

雅人さんも、忙しいみたいで……
…家で、一人で居ることが多かったんだ…

そんなある日
望月さんに誘われたんだ

相談したいことがあるからと…

…望月さん、気を使ってくれたみたいで
夕食に招いてくれたんだ

外食ばかりでしょ?って…
夕食の後、

お話しがあります

そう言った望月さんが、子供達をキチンと座らせたをだ

…そして、長男が俺に

琢磨兄ちゃん
僕ね、決めたんだ

誰にも威張らない
誰にも自慢しない…

秘密とか、そんなんじゃなくて……
……姉ちゃんと…エッチしてくって…

お母さんとも…

……気持ちいいからってだけじゃないんだ

…上手く、言えないんだけど……
………二十歳になるまで、他の誰ともしない…
そう、決めたんだ

そう、俺に言ったんだ

聞きたい事があるんでしょ?…聞いてごらんなさい

母親の言葉に

…うん………琢磨兄ちゃんは、僕が、イズミ姉ちゃんとしたの………どう、思ってるの?

…………そう、聞かれた…
………琢磨さん、子供だからって、バカにしないで、しっかり答えて上げてくださいね

望月さんが、そう言ったんだ

………どう、思うか?…
そうだな…
…イズミがしたかったから、したんだ
…イズミの意思を尊重してるよ

……嫉妬しないかって言われれば、嫉妬はするさ

だけど、イズミの意思を尊重するなら
怒ったり、不愉快になったらダメなんだ…

……真っ直ぐ、嫉妬しなきゃね

そう、答えた俺に

…イズミさんは、何でしたのかしら?

望月さんが聞いたんだ

…して見たかったんじゃないかな…幼い男の子と…
…悪い事を教えてる
いけない事をしてる…
そんな背徳感と、俺がどう嫉妬するかを見たかった………俺が思うのは、そんなトコかな…
………本人に聞いたら、一番わかるよ

俺、そう答えたんだ

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