《MUMEI》
ベッドと我慢
「ん…
何だいつの間に寝てたのか俺…」
布団をはがそうとしたが
その行為は途中で中断された
「俺のベッドじゃない…?」
「起きたの?
さっきの帰り道で倒れる様に寝ちゃったから
ビックリしたよ」
「そうだっけ…覚えてねぇな」
「にしても、親が居ないときでよかった
お父さんが夜に男の子を泊まらせるわけないしね
でも、今日は居ないから泊まっていって大丈夫よ」
「どこかに外出か?」
「うん…従姉妹の結婚式で大阪にね
私は学校があるから置いて行かれたの」
「そうか、いつ頃帰ってくるんだ?」
「明後日よ」
(明後日って…)
「蒼夜…?
顔、赤いよ?大丈夫?」
「大丈夫だ」
(いや、夜に二人だけとか…
大丈夫なわけ無いだろ!)
「どんどん赤くなってる
熱でもあるのかなぁ…」
遥の手がおでこに触れる
(ち…近い…
もう…我慢できるかぁ!!)

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