《MUMEI》
奇妙な興奮
もう…壊れちゃうと思った……
この関係が崩れちゃうんだって…

そう話した優香の頬に…
一筋の雫が流れたんだ

4人でひとつだからな…
…どれかひとつでも壊れたら…終わっちまうんだ……でも、俺は信じてたよ

琢磨があれほどイズミを許せないと言ったのは
それだけイズミを大切だからだ…

……その思いが強いからこそ…
…だから…きっと、大丈夫だ…そう、信じてた

イズミが居ない間、琢磨、禁欲してたんだぜ…
……イズミが居ないと、やらしい事をしても、つまらないんだってさ…

雅人さんが、そう言うと

…ごめん…私は優香と…
…慰めあってたよ…
…不思議なんだ…
優香とのレズ……
…果てた後、癒されてるんだ…
…身体もだけど…
何でかな…
…アメリカに行ったときから…何かが変わったのかな…

そう、話したイズミに

同じ人を愛してるからじゃない?…

優香、そう言ったんだ

…そうかもしれないね…
私、雅人さんのこと、かなり好きだもの…

雅人さんを見て、イズミが、そう言ったんだ

…少し、深めない?
私達の仲を

そう話した優香が…
驚く事を言ったんだ!

………

…イズミは、どう?

優香の問いに

………琢磨がいいなら…

イズミ、緊張した感じで、そう、答えてた

優香が俺を見て……

…なら、決まりね

そう言ったんだ

イズミ、週末までの3日間、ここで雅人さんと暮らすんだ…

優香は、俺と…

ルールは…特に無し…

部屋には、なんとも言えない、隠微な空気が漂ってる感じがした…

言い出しっぺの優香も、緊張を隠せずにいたんだ…

……琢磨……立ってるの?
静かにイズミが聞いたんだ
………抱かれるんだね…イズミ…

そう言った、俺の声が、震えてた…

…うん………琢磨が見てないトコでね……

そう話した、イズミの瞳は、妖しく揺れてたんだ…

そして、俺の隣に居たイズミが立ち上がり…
…雅人さんの前に云ったんだ

優香が立ち上がり、俺の隣に座ると…
…イズミも、雅人さんの隣に座ったんだ…

…琢磨とイズミの寝室………私、イズミのお布団で寝るのね…

イズミを見ながら、優香が言ったんだ

…何でも、好きに使って……化粧道具も、服も…

そう言った、イズミを見てた優香が、雅人さんを見て
…私ね…もう、濡れてるの……兄さんに近付いて来る、バカ女は嫌いよ…
…兄さんが、遊びで寝ても、嫉妬もしなかったわ…

そう、言ったんだ

……俺、優香の言いたかった事が、わかる…

イズミが…雅人さんと二人きりで……
…考えただけで…
震えるほど…興奮してた…
優香も、同じなんだなって……きっと、イズミも…

…優香……たくさん、愛されて来いよな…
…琢磨を、独り占めするぐらい…愛されて来るんだ……

優しく雅人さん、そう言ったんだ

……うん……
ちょっとだけ、イズミのポジションに、居るね

そう、優香が話すと

優香の全てが好きなんだ………琢磨に惚れてる
優香も、俺の愛してる、優香なんだ…

雅人さん、そう、話したんだ

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