《MUMEI》
中3
私はあの人が好き。
きっと再確認した後はいつも通りには戻れない。

あの人の隣にはいつも幼なじみで家が隣のあの子がいるから、私は中に入れないけど…。

だって、あの子と話すあの人はいつも楽しそうに笑ってるから…。
私は、あの子にはなれない。

私とあの子は友達だった。
でも、いつの間にかよくわからない関係になってた。

あの子は多分あの人の事が好き。
私の友達でもある子がきっと私があの人の事が好きって言ったのかな?

ライバル…いるって思ってたけど、あの子には勝てないよ…。
だって、あの子は明るいし可愛いし友達多いし…。

私が勝てるところなんて1つもないから。
でも、勝つ自信があるのは一途に思ってるところ。

一年生の春に見たあの人の姿…カッコ良くて一目惚れしちゃったんだ。

よく一目惚れは長続きしないって言うけど、私はあの人の事を知るたび好きになってた…。


…一年生の時は隣のクラスで体育とかが一緒で嬉しかった。

二年生の初めてのクラス替えでは、一緒のクラスになって凄いすっごーく嬉しかった。

最後の最後で初めて席替えで隣になったりした。
ぎこちないけど少しだけ話せたんだ。

すっごく楽しかった二年生も終わってしまって…悲しかった。せっかく話せたのに…。

三年生になりかけている春休み再確認してしまった。
諦めかけてる時にいつも、近づいてくる。

私はこの人が好きなんだ…。


一緒のクラスになってくれますよーに…


クラス表が貼られて…


夢だと思ったけど、現実。

三年生でクラスが一緒にだった。
先生が考えるクラス替え…先生に感謝感激雨霰。


前よりも話せるようになって。


席替え3回目であの人と列挟んで斜め後ろになって近くになった。

しかも、私の隣があの人の仲いい奴だったからもっと話せるようになった。

そうして、メアド聞かれた私。無表情でいいよってね…。
内心メッチャ嬉しかったっ。


その日の夜…。

メールがきて。
テンパりすぎて変な内容だった事はおくった後気付いてしまった。


メールの中でも、変わらない明るさと優しさと少しのイジワルさッがにじみ出ていた。

「今後おごってやるよ」とか「迷わないでほしかったな」とか思わせぶりの態度とって…きっと無意識なんだろうなって…。
ほかの子にもあの子にもそんなメールをしているのかな。

そんな事を思ってしまってメールをしていて嬉しい気持ちと悲しい気持ちが混ざり合ってよくわからなかった…。

あの人は私の気持ちなんて知らないんだろうな。

そう考えてるのは私だけ…。
好きなのは、私だけ…。

もぅ諦めるって思っても…でも期待している。

だから、普通のメールも特別なメールになっちゃうんだよ。

いつも、何気ないメールでも保存しちゃう私って本当に馬鹿。

夏休みに入ってぜんぜん来ないメール…。

お母さんやお姉ちゃんがあまり自分から送るのやめた方がいいよって…。

だから、待ったんだ。

だけど…夏休みに入ってから一週間がたとうとした夏祭りの日…見てしまったんだ。

元カノといるあの人の姿を…。
よりを戻したってすぐ分かった…だって、手をつないで笑ってるから…。

分かってた…私には無理だって…。



失恋ってこういう事なんだ…

初めて知った失恋の寂しさ…。
もぅあの人には彼女がいるのだから…私とあの人がメールすることもないだろうな。

そう思った瞬間…

あんなに、嬉しかったメールもメアドもただ私だけだったんだ…ということを再確認する物でしかなかった。

私はあの人への気持ちと一緒に、保存していたあの人とのメールを消していった….

次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫