《MUMEI》

イズミを、マナミさんの家に居させたんだ…

マナミさんが心配だったから…
…お店はしばらく、臨時休業するって…

…俺が…巻き込んじまったんだ…ミキを…

……何処に居る?…ミキ…
俺、もうひとつのマンションから
マサエさんの家の映像をチェックしたけど、何の動きもなかった…

夜、あの、デリヘルのビルを張り込んでたとき
車の中から、ビルを見てた…

イズミから電話があったんだ

マナミさんの家に、警官が来て
当たり屋を逮捕したと報告があったんだけど
…ミキとミオの所在は…わからないって…

………変だ…女の子の出入りがない…

営業…してないのか?…

…俺が盗聴したのを気づいてるから…事務所を変えたのかも…

…窓も、暗いままだ…
だけど…あてが無い…
探すあてが………ないんだ……

…奴らは何のために、ミキを拐ったんだ?…

狙いは、俺のはず…
俺を潰し、雅人さんを追い込む…それが、雄大の狙いなら…
…………そうか…当たり屋が、デリヘルのスタッフなら…ここはヤバいよな…

警察が動いてる…
…奴らもバカじゃない
仲間が捕まった事を、知ってるはずだ…

………なら、どこだ?
奴らはドコに居る…

急に、車のドアが開いたんだ!

黒人?!…

首を……ぐっ……意識が…
………油断…しちまった…
…………

…臭くて、目が覚めた…
黒人に頭を抱えられてた……

腋臭だな…こいつ…

クチャクチャと、下品にガムを噛む黒人…

俺の車の後部座席か…
…運転してんのは、もう一人の、黒人か…

………ヘイ、ボーイ…グッモーニン…

平手打ちされながら、起こされたんだ…

…起きてるよ…
でも、いかにも今、目覚めたみたいに、起きたんだ

…マネー

ニヤケながら、黒人が言ったんだ…

財布が無かった…

ニヤニヤしながら、運転席の黒人が、俺の財布を持ってたんだ

……ここは…マサエさんの家だ…

黒人が、家の鍵を持ってた……スペアーキーか?…

…中に入れられた俺は
とんでもない光景を、目にしたんだ…

…やっぱ、車の中じゃ落ち着かねーよな

…くくっ…ほーら…拳が入ったぜ…

しばられ、脚を開かされたミオが、苦痛の唸りを上げてたんだ…
猿ぐつわ…されてた…

ほーら…拳が入ったぜ…

フィストファックもイケるようになったなぁ…ミオ……また、新たな客が付くぜ
ミオが、俺を見た…

泣き叫びながら、俺を見た……

ギャアー!

2階から悲鳴…ミキの声だ!

…騒ぐんじゃねーよ!

男の声がした…

………動こうとした俺の腹に、黒人の拳が…

…腹筋が、割けた気がした……息が……

……ミキが全裸で、髪を捕まれ連れて来られたんだ…
…どうだい、女友達の裸は?…
マ○コ…綺麗なのにょ…
見ろよ、この背中の傷………売りもんに、ならねーな…

男が、そう言ったんだ

この、男たち…デリヘルの奴らだ…
…イズミを探し回ってた…奴らだ…

………お前、琢磨だろ?
イズミは俺らがもらうからよ…

あれは金になる、女だ…、先ずは楽しませてもらってからだけどな…

薄笑いしながら、男がそう言ったんだ…

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