《MUMEI》
薬害
イズミが暴れてた…

イズミが俺の首を閉めてるんだ…

…泣きながら…イズミが……

!…イズミさん、止めなさい、落ち着いて!
誰か来て、手を貸して!

女医さんが、叫んでた

看護婦さんたちがイズミを押さえてたんだ

乱暴にしないであげて…

そう言った俺に

琢磨君、振りほどかなきゃ死んじゃうわよ!

女医さんが言ったんだ

…イズミ…大丈夫だよ……何にも恐いもんないからね……

イズミの髪をなで、抱きしめた…

…少し、落ち着いてきたかな…
イズミの呼吸がととのってきてたんだ

佐伯医院の個室に、イズミは居る…
…あれから3週間が過ぎてた…

イズミに使われた薬は、麻薬成分を含んでたらしいんだ…
…急性の中毒症状が出てる……フラッシュバックも酷い…

目が離せない…
……冷静になったとしても…命を経ちかねない…

………点滴と、眠くなる、安定剤とが、イズミの命を支えてる…
……イズミの心は…………俺が支えなきゃ…

………イズミ…
眠ったのかな?…

…………トイレ、いってこよう…待っててね…イズミ…

オデコにキスをした…

…一瞬、イズミが微笑んだんだような気がした…
…気のせいかな?…

………部屋を出ると、マナミさんが居た…

…すみません……迷惑かけて…

頭を下げ、謝罪した…

…琢磨君…迷惑だと思ってる人、誰も居ないわよ…
…他人行儀は止めて…

……みんな、貴方に会いたがってるわ………

……イズミを、ほっとけませんから

うん…落ち着いたら、必ず顔を出してね

…はい………

……必ずよ…

マナミさん、そう、ねんをおすんだ…

…イズミは面会謝絶なんだ…マナミさん…俺に伝えに来たんだな…

…その日の夜

イズミに呼ばれたんだ

琢磨………

……おれ、うとうとしてたんだけど、ハッとした…

…………琢磨…

夢じゃない、イズミが言葉を…俺の名を…呼んだんだ
イズミ……俺、ここに居るよ…

そっと、イズミを抱きしめた…

………嫌われて……ない……

…嫌うはずないじゃんか……愛してるよ…イズミ…

…………ありがとう…

会話になってる…
…イズミと、会話になってるんだ…

…また、……気がおかしくなる…から…
…今のうち……言っておく…ね…

…行くんでしょ?…

…わたし…待ってるから……綺麗に…なって…待ってる…から…

そう、話したイズミの目は、正気の目だった…

イズミにキスをした

………イズミの唇…
痩せ細った肩…

…イズミ……

涙が出そうだった…

……イズミ、俺の股間を触ってきた…

………たくま…

…入れたくなっちゃうよ…
……いいよ…入れて…

イズミのパジャマと下着を下げ……そっとあてがったんだ

…あまり、濡れてはいなかったけど…

イズミの中に、入ったんだ
………動いたりしなかった
お互い横向きで、挿入したまま、頬を寄せ、キスしてた…

…イズミ…

うん…

…ん………出しちゃった

…うれしい…

……イズミ…愛してる…

…うん…わたしもよ…琢磨…愛してるわ…

イズミ…

琢磨…

…抱き合って、寝たんだ…
…………

夢じゃない…

…朝、イズミのパジャマは下げられたままだった

俺も、出したまま…

……そっと、イズミねパジャマをなおしたんだ

そして……
………行ってくるね…

イズミを見て、そう、呟いたんだ

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