《MUMEI》 正座をした侍女が、白い薄絹の下に透けて見える可憐な感じの乳房を、大きく喘がせながら注視しているのを、にやりと見下ろすと、ゼウスは見せびらかすように、豊乳を持ち上げ、乳頭をつまんで見せる。 それによって成熟した女体がひくりっと、反応するのも楽しいが、初心(うぶ)な乙女がそれを見て動揺し、ハアハアと胸を喘がせる様を観察するのも楽しい。 ゼウスはガイアの桜色の耳たぶに歯を立てながら、もじもじする侍女に冷たい笑みを投げかける。 片方の手を、母の滑らかな白い腹の上でさ迷わせた。 指先から伝わるのは、 死出の旅に立つ父クロノスを、最後の瞬間まで 執着させた、吸い付くような肌ざわりだ。 俺は結局、これを手に入れるために父を殺したのかも知れん。 そして永遠の若さを象徴するその肌を手に入れるために、母の「秘密の親衛隊」達によって、年間数千人の娘が拉致され、その生き血を絞りとられる事実も、ゼウスの知るところであった。 前へ |次へ |
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