《MUMEI》
欺瞞の行方
姉ちゃんの、彼氏役を、何度かしたんだ

…二人で買い物に出掛けたときもあった

そういうときは、キスしたり、してたんだ

姉ちゃんの胸を、少しの間だけだけど、自由に触ったりもした
服の中に手を入れ、ブラをずらし、生乳を

舌を絡めるキスをしながら、生乳もんだときは、
それだけで、出ちゃいそうだったんだ

姉ちゃんも、ズボンの上から、俺のを触ったりしてた
…恋人どうしみたいだったんだ

偽りの……

だからかな…下半身は、触らせてくれなかった…

それでも、楽しくて…
…姉ちゃんと居ると、楽しくて…だから…

……偽りでも…いいやって…

姉ちゃんの友達の前では、女子の好きそうな男を演じてたんだ…

…でも、そんなの見透かされてた…

2歳年上の女子には、バレちゃうよね…

でも……

…翔太、けっこうムリしてるよね?

そうそう……優香に恥かかせないようにかな?

素の翔太でじゅうぶんなのにね…
…必ず自分が車道を側歩くし、いつも優香を気にかけてるしね…

あれぇ…サエ、翔太に気があるのかなぁ?

…優香が要らないならもらっちゃおうかな…
翔太…わたし…バージンだよ

サエさんに、からかわれたんだ

何ヵ月バージンなのよ…

姉ちゃんが突っ込み入れてた

…今、姉ちゃんが付き合ってる友達は、素敵な人ばっかりなんだ

ちょっと不良入ってるけど、酷く曲がった事はしないし
思いやりっていうか、仲間を大切にしてるっていうか……

…楽しいなぁ
女子にかこまれてるのって
……でも…終わりは来るんだ…
…いつか………終わりが…来るんだ…

…嘘を貫くために
通学は別々にした…

俺は、家族のこととか話さないようにしてたし…

…それに、まだ、やってないって

ホンとの事だけど
姉ちゃん、みんなにそう言ってる…

終わりが来るからだよな……

蒸し暑い夏の夜、コンビニに行ったんだ

歩いて5分掛からないから前の田舎の家とは違って便利だよな…

…そこで、見ちゃったんだ
姉ちゃんが、車の中で、キスしてたのを…

………そっかぁ…
終わりが………来たんだな…

そう、思ったんだ

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