《MUMEI》 事故現場まさかと思い、サイレンのなる方へと走りだす。 皆、考える事はただ一つ。 どうか井上でありませんように… 息を切らし、漸くたどり着いた場所は、きらびやかな繁華街。 「あそこじゃない?」 美樹が指差したのは、若者向けのファッションビル。 その入口付近に、人だかりが出来ていた。 パトカーが数台停まっている事からして、どうやら現場はそこの様だ。 「俺らが見てくるから、美樹と優香は来るなよ。」 万が一の可能性を考えた、洋平なりの気遣いだ。 「うん…。」 二人は静かに頷いて、現場に向かう洋平と司の後ろ姿を不安げに見つめていた。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |